NTFS キャッシュの使用
180 Sybase IQ
ページ・フォールトのモニタリング
上記と同じように、Windows パフォーマンス モニタで [Sybase IQ] プロセスを選
択します。[Page Faults/sec] カウンタを選択します。このカウンタには、「ソフト」
ページ・フォールトと「ハード」ページ・フォールトの両方が含まれます。ハー
ド・ページ・フォールトは、ディスク I/O を引き起こすページ・フォールトです。
ソフト・ページ・フォールトは一般に、パフォーマンスの問題には関係しません。
ハード・ページ・フォールトの数値を調べるには、[LogicalDisk] オブジェクト、
および pagefile.sys ファイルが格納されている場所 ( このファイルは Sybase IQ
データベースとは別のボリュームに格納してください) のインスタンスを選択
します。[Disk Transfers/sec] カウンタを選択します。この値を [Page Faults/sec]
の値と比較すると、ページ・フォールトに対するハード・ページ・フォールト
の割合がわかります。ページ・ファイルへの I/O アクティビティはほとんどな
いことが理想です。ただし、メモリが少ない構成では、ページングが発生する
ことが多くなります。
ハード・ページ・フォールト率が毎秒 20 を超える状態が持続する場合は、マ
シンの物理メモリが過度に割り付けられています。
NTFS キャッシュの使用
ネットワーク・サービスのサーバのオプションで [ ネットワーク アプリケー
ションのスループットを最大にする ] を有効にした状態で、NTFS とその関連
のキャッシュを使用すると、挿入とクエリの両方で Sybase IQ のパフォーマン
スが向上します。これは主に、物理メモリ量と、Intel Pentium の Sybase IQ ペー
ジの圧縮解除能力が同じでも、NTFS の方が Sybase IQ バッファ・キャッシュ
より大量のデータを格納できるからです。したがって、Windows プラット
フォームで Sybase IQ を使用する場合は、Sybase IQ バッファ・キャッシュのサ
イズを推奨される標準設定より小さくしてください。
Sybase IQ メイン・バッファ・キャッシュとテンポラリ・バッファ・キャッシュ
には、Sybase IQ データ ( ページ ) が非圧縮形式で格納されます。つまり、100MB
の Sybase IQ バッファ・キャッシュには、100MB 分のデータを格納できます。
これに対し、NTFS キャッシュでは Sybase IQ データを圧縮形式で管理します。
このため、圧縮率が 2:1 の場合、100MB の NTFS キャッシュには 200MB の
Sybase IQ データが格納されている可能性があります。したがって、NTFS
キャッシュでは、キャッシュのヒット率をより高く維持して、I/O を減らすこ
とが可能です。たとえ NTFS キャッシュから Sybase IQ バッファ・キャッシュ
に移動するデータを圧縮解除するために計算のオーバヘッドが生じても、I/O
の削減効果の方が重要です。